「在宅で働きたい。でも、何から始めればいいのかわからない」
在宅ワークを始める前の私は、まさにそんな状態でした。
約10年間、一般事務として働いてきたので、データ入力や事務の仕事ならできるかもしれないと思っていました。
実際にクラウドソーシングのサイトに登録し、案件を探していました。
でも、どれだけ案件を探しても「応募しよう!」とはなかなか思えなかったのです。
それは、「自分にできるかどうか」以前に、案件に書かれている仕事内容が具体的にイメージできなかったからです。
そこで私は在宅ワークに挑戦できる自分になろうと思い、在宅ワークスクールを受講します。
この記事では、スクール名は出さずに、実際に受講して感じたことをありのまま書いていきます。
先に結論を言うと、在宅ワークスクールは全員に必要なものではないと思います。
ただ、私にとっては「在宅ワークにはどんな仕事があるのか」「自分には何が向いていそうか」を知るきっかけにはなりました。
その一方で、「受講したから仕事を得られた」というわけではありませんでした。
私がスクールを受講した流れ

私が受講したスクールは、2種類のプランがありました。
- ライトプラン:動画コンテンツの視聴のみ
- スタンダードプラン:動画コンテンツの視聴に加え、コミュニティへの参加、ワークショップ、メンターとの面談など
私は、まずライトプランを約3か月利用し、その後、スタンダードプランへ申し込みました。
かかった費用は、合計で約25〜30万円です。
ライトプランに申し込みをしたときは、動画コンテンツを視聴することで在宅ワークは何をするのかが見えてくると思っていました。
しかし、提供されていた動画コンテンツを視聴しても、在宅ワークで実際には何をするのかが、私にはよくわからなかったのです。
そこで、応募文の添削や、人とやり取りすることでしか見えない部分を知りたくなり、スタンダードプランへ申し込むことを決めました。
スタンダードプランで得られたこと
スタンダードプランに申し込み、一番よかったと感じたのは、自分が書いた応募文や提出した課題に対して、客観的な評価をもらえたことです。
自分では「これで大丈夫だろう」と思っていても、相手から見れば伝わりにくい部分があるかもしれません。
特にクラウドソーシングのサイトで仕事に応募するときの応募文は、仕事を受けるために重要なものだったので、第三者の視点をもらえることにとても意味があると感じました。
もう一つよかったのは、他の受講者の課題や応募文を見られたことです。
自分にはない考え方や、仕事への向き合い方に触れることができました。
良くも悪くも、「こんなふうに考える人もいるんだ」と知れたことは、自分だけで取り組んでいたら得にくかった経験です。
カリキュラムでは、リサーチ、Webライティング、デザイン、スプレッドシート、応募文作成、Instagram運用など、在宅ワークで調べるとよく目にする業務や案件を獲得するために必要となることに取り組みました。
様々な課題に取り組む中で、余白・整列・情報整理など、基礎的な考え方には少し自信がついた一方、デザイン系の仕事は自分にはあまり向いていないことを認識することができました。
「何ができるか」を増やすだけでなく、「何を仕事にしたいか」という判断基準を得ることができたのは、スタンダードプランを受講したことが大きいです。
期待していたほど得られなかったこと

在宅ワークスクール受講前の私は、スクールに入れば在宅ワークの実態がわかると思っていました。
しかし、スクールを受講して感じたことは、「課題をこなせること」と実際に「在宅ワークで仕事ができること」は別だということです。
たとえばリサーチ課題では、比較表を作る“作業”は経験できました。
ただ、実務であれば依頼者に確認したいことや、作業に取り組む前提をもっと知りたいと感じる場面もありました。
また、応募文のフィードバックについても、積極的に行動することでたくさんの情報を得ることができたため、ワークショップを受講したことで「新しい学びがたくさんあった」とは言えません。
スクールの課題は、仕事を始めるための練習にはなると思います。
でも、実際に仕事を受けてみて初めてわかったこともありました。
その一つが、「仕事として責任を持つ」という感覚です。
課題と実際の仕事では、責任の重さが違う
スクールの課題と実際の仕事の最も大きな違いは、責任だと思います。
極端に言えば、課題で少し変なものを作ってしまっても、直接困る人はいません。
一方で、業務委託で仕事を受ける場合は違います。
間違えると自分の評価が下がるだけでなく、仕事を任せてくれた人や、その先のクライアントにも迷惑をかける可能性があります。
私が初めて任された仕事の一つは、note記事の下書き保存でした。
作業自体は難しくありませんでした。
「こんな簡単な作業で、お金をいただいてよいのかな…」と思ったほどです。
でも、他人のアカウントを操作する以上、下書きと公開を間違えたらどうしよう、という不安はありました。
作業の難しさと、仕事として責任を持つことは別です。
スクールでの疑似体験は準備にはなるかもしれません。
ただ、実際のクライアントワークの緊張感まで体験できるわけではないと思います。
仕事につながったのは、スクールそのものではなくXでの行動だった

私が在宅ワークができるようになった直接のきっかけになったのは、スクール経由の仕事紹介ではありませんでした。
受講当時、スクールからXのアカウントを作るよう案内がありました。
私は「案内があったから、とりあえず」「仕事につながるのかも?」という曖昧な目的で、Xを始めました。
特別な営業投稿をしていたわけではありません。
むしろ、仕事につながるような投稿はしていませんでした。
曖昧な目的で始めたものの、下記の行動を約5か月続けました。
- 内容は試行錯誤しながらも投稿を続ける
- 人の投稿にいいねをする
- いただいたリプライには丁寧に返す
その後、Xで何度かやりとりしていた人からオフ会に誘ってもらい、そこでオンライン事務代行などの会社を経営している方と出会いました。
そこで自分がオンライン秘書として活動したいと伝えたことが、カジュアル面談と業務委託契約につながったのです。
これはスクールを受講したから仕事を得られた、と言い切ることはできません。
ただ、スクールの受講がXを始めるきっかけになり、そこから自分で行動を続けたことが、今の仕事につながったのだと考えています。
在宅ワークスクールが向く人・急いで入らなくてよい人

スクールが向くかどうかは、「在宅ワークをしたい」という気持ちだけでは決められません。
たとえば、次のような人は受講を検討してもよいかもしれません。
- 動画を見るだけでは仕事内容をイメージしにくい
- 応募文や課題に客観的な意見がほしい
- 一人では試行錯誤が止まりやすい
- 他の人の考え方や活動例に触れたい
反対に、次のような人は、まずスクール以外の方法も検討してよいと思います。
- 事務・接客・営業などの経験を、在宅求人や副業案件に生かせそう
- 目指す職種がまだ決まっておらず、まず無料・低額で試せる方法から探したい
- 高額な費用を払うことに不安がある
- 「受講すれば仕事につながる」と期待している
契約する前には、動画視聴だけなのか、添削・面談・課題があるのかを確認することが大切です。
また、仕事紹介がある場合も、受講者全員に仕事が保証されるのか、応募・選考を通過した人だけが働ける仕組みなのかは、必ず確認した方がよいと思います。
費用の総額、解約条件、追加料金の有無も、申し込む前に確認しておくことをおすすめします。
私自身は受講したことを後悔していませんが、スクールは決して安い買い物ではありません。
国民生活センターも、講座内容や難易度、解約条件などを契約前に細かく確認するよう注意喚起しています。
まとめ:スクールは、働き方を決める魔法ではなかった
私は、スクールを受講したことを後悔していません。
動画だけではわからなかったことに触れ、自分の応募文や課題を見てもらい、他の受講者の考え方にも出会えたからです。
ただし、受講したからといって仕事ができるようになるわけではありませんでした。
スクールを受けるか迷っている過去の自分に伝えるなら、
「受けてもいい。でも、受講すれば仕事ができるようになるとは思い込まない方がいい」
と言います。
自分が何を学びたいのか。
何の仕事を知りたいのか。
今ある経験をどう生かせそうか。
その答えを少しずつ探しながら、自分に合う方法を選ぶことが大切だと思います。




